和食

親子２代で営む居酒屋。店名に”魚料理と日本酒”と掲げるだけあり、ショーケースの中は寿司屋さながら。自らも蔵元へと出向く左党の2代目が選び抜いた銘酒は25種類以上がそろう。

岐阜城を頂く金華山を借景とした庭園の見事さに、感嘆の声が漏れる。『後楽荘』の一室からの眺めだ。

『吉むら名産店』の常連は、80歳を超える人もいる。それでも毎年、ここのあの品を食べないと気が済まないと言う。

かつて御鮨街道と呼ばれていた通りに佇む『すず野』。一人、また一人と客が訪れ、その暖簾をくぐっていく。

昭和32年創業の『一楽本店』。12席のみの細長い店内で、「みそかつライス」を頬張る60代の客が一言。「変わらんねぇ」。3代目の山口一徳さんの頬がふわりと緩む。最高の褒め言葉だ。カラリと揚がった柔らかいもも肉のカツに、甘くさらりとした味噌が染みる看板の品。

旧高富街道に立つ、100年以上続く大衆食堂『志乃多゛や』。3代目の篠田康明さんが暖簾を守る。素朴だが丁寧に作られるメニューは100種類以上。

新長谷寺近くにあった修行先の食堂の名を引き継ぎ、初代の服部勇さんが『だるまや食堂』を始めたのは昭和39年。

大きなガラス戸の棚に、できたての鯖の煮付けやいか天、ニラ炒めに茄子のあんかけと、彩り良く盛り付けられた皿が次々に並んでゆく。瑞穂市にある大衆食堂『味美』だ。

「鮎はハラワタ」と、かの北大路魯山人は言った。匂い立つ、その独特の風味を味わい尽くそうと、食通が訪れる店がある。『川原町泉屋』だ。