だるまや食堂
何気ない会話、いつもの味。地元に愛される人情食堂
「ごちそうさま。今日もおいしかったわ」。手を合わせる白髪の老婦人に、割烹着姿の敬子さんが「今日も歩いて来んさったの。運動した後はご飯がおいしいもんねえ」とにっこり。「カツ丼とカレーうどん、セットで」と慣れた調子で注文するサラリーマンには「ご飯、少なめで良かった?」と声をかける。関市を横断する国道248号沿いに建つ小さな食堂で繰り広げられる日常の風景。
新長谷寺近くにあった修行先の食堂の名を引き継ぎ、初代の服部勇さんが『だるまや食堂』を始めたのは昭和39年。程なく、息子の敏広さんと嫁の敬子さんも加わり、一度に70杯以上の丼を出前するほど忙しかった好景気の時代も家族一丸で乗り切ってきた。
常連の多くが注文するカツ丼は、小鍋に鰹、室鯵、鯖などの削り節から丁寧に取っただしと揚げたてのカツを入れ、溶き玉子でふわりと閉じたシンプルなもの。飽きがこず、毎日でも食べたくなる優しい味だ。手打ちうどんは、コシがあるのに驚くほど柔らか。聞けば、「関の人はみんな柔らかいうどんが好きなんや」と敏広さん。地元に愛され、客のニーズに応えてきた半世紀。それを裏付ける確かな矜恃がそこにあった。
基本情報
住所 | 関市東福野町5-23 |
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TEL | 0575-22-0797 |
営業時間 | 11:00〜19:30 |
定休日 | 日曜、祝日 |
駐車場 | 5台 |
掲載した情報は2013年12月12日時点のものです。