岐阜市 中心部

岐阜市の中心街から少し離れた静かな路地裏にある一軒の建物。伊藤仁規子さんが営むカフェ『茶えずり』は、いつも和やかな空気に満ちている。

令和4年に本郷町から菅原町の古民家へと移転した雑貨屋『koti』。家で過ごすのが大好きだという店主・西村さんが理想とするのは「家時間を大切にする女性のための雑貨屋」だ。

カウンターでじっくりワインを味わう男性。目の前に広がる料理とともにおしゃべりを楽しむ女性たち。『ワイン食堂ながた』では、皆が肩の力を抜いて食事を楽しんでいる。次々とオーダーが入るキッチンでは、店主の永田崇さんが時折客に声を掛けながら、手際よく腕を振るう。

かつて城下町として栄えた岐阜市本町。“岐阜町”としての風情を残すこの地に店を構えて150年余り。ゆば専門店の『ゆば勇商店』では訪れた客が今夜の一品にと、生ゆばや乾燥ゆばを次々と手にしていく。

金公園の南、岐阜市文化センターの一角に緑色のネオンが灯って早2年。『green yang』は、神田町にあった「路地裏ヌードル＆バー S(w)ing Singe（スウィング サンジュ）」のオーナーシェフ・加藤聖訓（きよのり）さんが開いたアジア料理店だ。

かつて、長良川で捕れた鮎を鮨にし、江戸幕府に献上するルートとして使われていた御鮨街道。昔ながらの日本家屋が並び、昭和以前の風情を残す通りに『ギャラリー独楽』はある。

長良橋通りに面したビルの半地下にひっそりと佇む『フランス食堂 LA CARAPACE』。階段を下りた先、打ちっぱなしのコンクリートを生かした空間で、馴染みの客や遠方から訪れた食通が思い思いに食事を楽しんでいる。この店に集まる客の目当ては、手の込んだ本格フレンチだ。

柳ケ瀬商店街の一角にひっそりと佇む『みそかつ三和』。創業から58年間、変わらない味を守り続けている。舌の肥えた客を虜にするのは、不動の人気を誇る「厚切りみそかつ」だ。

金華山の麓、昔ながらの町並みが残る地域に『宇野かばん』はある。代名詞となっているのは、牛革のほか、馬の尻の皮革をなめしたコードバンと呼ばれる天然革を使ったランドセルだ。