フランス食堂

LA CARAPACE

ラ・カラパス
LA CARAPACE内観

フランス料理を気軽で自由なものに
長良橋通りに面したビルの半地下にひっそりと佇む『フランス食堂 LA CARAPACE』。階段を下りた先、打ちっぱなしのコンクリートを生かした空間で、馴染みの客や遠方から訪れた食通が思い思いに食事を楽しんでいる。この店に集まる客の目当ては、手の込んだ本格フレンチだ。
LA CARAPACEの外観
「誰もがカジュアルにフランス料理を楽しめる店でありたい」と語るのは店主の三井幸一さん。岐阜から名古屋、東京、そしてパリ。国内外のフランス料理店で腕を磨いてこの道30余年のキャリアを持つ。平成28年にオープンしたこの店のルーツは店主がパリで過ごした修業時代に遡る。
LA CARAPACEのカウンター
一度は本場のフレンチを経験しておきたいと渡仏した三井さんは衝撃を受けた。フランスには星が付く名店もあるが、カジュアルな店も多く点在する。そこには日本人の多くが抱く「フランス料理はこうあるべき」というイメージや形式に囚われず、もっと気軽に料理を楽しむ客の姿があった。肉料理には赤ワイン、魚料理には白ワインという決まりもなければ、ワイングラスをくるりと回したりもしない。テーブルマナーは守るけれど、料理も酒も好きなものを好きなように食べる。「固定概念が崩れました。日本でもフランス料理の敷居がもっと低くなればいいのにと思いました」。三井さんにとって最も大きな学びは、レシピや技術以上に料理を自由に楽しむ姿勢だった。
LA CARAPACEのランチ
『フランス食堂 LA CARAPACE』には上等な食材を使ったメニューもあるが、一般家庭でも馴染みのある食材を多く取り入れたメニューも人気だ。ある日の日替わりランチは、人参のムースと豚フィレ肉のグリルに自家製パン。豚フィレ肉は絶妙な火加減で焼かれ、柔らかさを残しつつ表面はこんがり。人参のムースは、焼き色がつかないよう弱火でじっくりと炒めた人参をミキサーにかけてピュレ状にし、少しずつ冷やしながら生クリームと混ぜる。滑らかな舌触りと素材本来の甘みが、しっかりと感じられる一品に仕上がっている。一口味わえば三井さんの丁寧な仕事が感じられるはずだ。「つい手をかけすぎてしまうんです。一人で作っているので、誰もブレーキをかけてくれなくて(笑)」。客に喜んでもらいたいという三井さんの心意気が、舌も心も満たしてくれる。
LA CARAPACEの看板
ディナーでは、トマトのテリーヌやパテドカンパーニュ、仔牛肩肉の煮込みなどのアラカルトのほか、フルコースも予算に応じて味わえる。リーズナブルなランチから特別な日にぴったりなコースまで、幅広いシチュエーションで利用できるのがこの店が“フランス食堂”たる所以だ。「できる限り手頃な値段でお腹いっぱい楽しんでほしいんです。昔ながらの食堂みたいに」。店主の想いが灯るこの店は、フランス料理を食べ慣れた人にもそうでない人にも等しく温かい存在であり続けていく。

基本情報

住所 岐阜市神田町3-13
TEL 058-267-5353
営業時間 11:30~14:30、17:30~23:30
定休日 月・火曜
掲載した情報は2021年6月9日時点のものです。
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aun78号
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2020年12月25日発行(年4回発行)
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