老舗

小さくてころころと丸い素朴な飴玉。一つ頬張ると、ニッキの豊かな香りがスッと鼻に抜け、ほんのりとした辛み、優しい甘みが口の中に広がる。

創業60余年。岐阜で昼飲みを広めた名物店。継ぎ足しの味噌やタレに付け焼きした串もの、鍋で煮込んだどてや関東風おでんなど、昔から変わらない料理と価格で客を迎える。

岐阜の製菓業発展に貢献したとして、史に名を刻む菓子職人がいる。羽根田豊三郎氏。明治16年創業、『両香堂本舗』の初代である。

江戸時代末期に創業した蔵元。昭和46年に6代目の白木善次さんが決死の思いで製造を始めた古酒「達磨正宗」は、今や全国区の銘酒に。

ＪＲ岐阜駅の南口に立つビル。実はこの地下で酒造りが行われているのだ。江戸時代末期に創業した『日本泉酒造』。

高山市の古い町並みの中に390年余続く老舗の蔵元がある。辛口の銘酒「久寿玉」で知られる『平瀬酒造店』。

華やかだが、すっきりした「さくら」、きりっと爽やかな「月下美人」。風雅な名の酒は、何とその花から採取した酵母で醸されている。郡上市にある江戸時代創業の『布屋 原酒造場』。

中津川市の中心市街地から車を走らせること約30分。細い山道を抜けた先の山里に『恵那醸造』はある。江戸時代末期の文政元年に創業し、5代目の長瀬幸右衛門から酒造りを続ける、小さな酒蔵だ。

昭和3年の創業以来、地元で親しまれてきた店。客の8割が注文するという名物「冷やしたぬき」は、多い日は800杯以上を売り上げる。