明治27年創業の老舗洋食店『三河亭』が8年ぶりに復活(岐阜市)

※掲載情報は2021年8月26日時点のものです

約8年の休業期間を経て、2021年7月に営業を再開した洋食店『三河亭』にてランチをいただいてきました。

岐阜県で初めて開業した洋食店

明治初期、富国強兵政策の一環として、日本の食文化に肉食を中心とした洋食が取り入れられました。その後、日本人に合うように洋食をアレンジした和洋折衷料理が一般市民にも少しずつ定着。そんな最中の1894年、『三河亭』は岐阜市で開業しました。ポークカツレツやオムライスを開発したとされる『銀座煉瓦亭』が1895年、ソーダ水やアイスクリームを日本で初めて販売した『ソーダファウンテン(現:資生堂パーラー)』が1902年開業だったことからも、『三河亭』が時代を先取りした洋食店だったことがわかります。

「創業者の曾祖父は三河地方で洋食を学んだことから、店名を『三河亭』にしたそうです」と5代目の服部恵美さん。店を切り盛りしていた母の京子さんが亡くなった2013年に止むを得ず休業しましたが、自身が子どもの頃から親しんできた看板メニューの「高等ライス」をまた食べたいという思いから再オープンを決意。勤めていた会社を退職し、調理を担当する父の中島稔さんとともに店をリニューアルオープンしました。

改装した店内は以前あった座敷席は無くなり、テーブル席とカウンター席のみ。白を基調に木製のインテリアでまとめた空間はどこかレトロな雰囲気もあり、落ち着いた時間が過ごせます。

創業時から親しまれる名物「高等ライス」

高等ライス(サラダ、スープ付き)/900円(税込)

創業当時から多くの人に親しまれる「高等ライス」はこの店発祥のメニュー。「高等ライス」とは、目玉焼きを乗せたカレーライス。その名前は、当時高級品だった卵を使っているからだそう。「目玉焼きは、黄身を潰してルウと混ぜた時のバランスを考えて半熟にしています。自家製ソースをかけて味わってほしいです」と服部さん。じっくり炒めた玉ねぎの自然な甘さと、後から来る辛さを感じるルウは癖になる味わい。極めてシンプルなレシピながら、味の再現に歳月を費やした門外不出のソースを合わせると、よりまろやかで奥深い味が堪能できます。

カツサンド/800円(税込)

常連に人気だったカツサンドは、服部さんが「耳まで美味しいし、この味は他にはない」と惚れ込んだ神田町の「パンシノン」の食パンを使い、さらにグレードアップ。香ばしく、程良いもっちり感があり、自家製ソースがかかったトンカツとも相性抜群です!

100年以上店が続いている理由を服部さんに尋ねると「ブレずにコツコツやることでしょうか。メニューもベースは変えていないのですが、実は少しずつ改良を加えているんです。そうやってお客さんに愛されてきた創業時の味を大切にしながら、時代に合わせた店にしていきたいです」。

ハヤシライスなど休業以前のメニューを少しずつ復活していくそうなので、お店のInstagramで最新の情報をチェックしつつ足を運んではいかがでしょうか。

 

三河亭の基本情報

住所岐阜市八ツ寺町1-2
営業時間11:00~14:00(LO13:45)
定休日日・月曜
TEL058-262-2618
駐車場2台
Instagram@mikawatei1894

aun78号
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2020年12月25日発行(年4回発行)
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