くつろぎのひとときを街角で『yoknel(ヨクネル)』(岐阜市)

※掲載情報は2023年10月20日時点のものです。

今年9月にオープンした、バインミーとコーヒー、クラフトビールの店『yoknel』。aun編集室から徒歩圏内ということもあって何度かお邪魔していますが、今回改めて取材に伺いました。

念願の「自分の店」はこれまでの経験の集大成

『yoknel』の場所は、岐阜市役所から程近い七軒町交差点。「ダンススクールタナハシ」と大きく書かれたビルの1階にあります。

大きなガラス戸から自然光がたっぷりと入り、心地よいBGMが流れる店内。味わい深い調度品や間接照明が随所に配された落ち着いたトーンの空間からも、ここでゆったりくつろいでほしいという思いが感じられます。

「開店から約1カ月。偶然通りで店を見かけた方から美江寺公園で遊ぶ小学生まで、いろんな方が来てくださってうれしいです」と話してくれたのは店主の古海(ふるみ)称太さん。都内近郊のスペシャルティコーヒー専門店などで10年ほど修業。その後、クラフトビールを企画・販売する会社で醸造を学ぶ傍ら、個人の活動として「森、道、市場」などのイベントでバインミースタンドの出店を続けていたそう。そして昨年、縁あって岐阜市に移住。現在の物件と出合い、DIYで内装を手掛け、夢だったという自身の店を先月オープンしました。

ベトナムのサンドイッチ「バインミー」を程よく日本仕様に

蒸し鶏のレモングラスソースバインミー/800円(税込)

この店の看板メニューはバインミー。具材は、豚肉、牛肉、鶏肉の3種類あり、今回は最近人気という「蒸し鶏のレモングラスソースバインミー」をオーダーしました。まず驚かされるのはパンのクオリティ。一宮市の人気店「ことりベーカリー」に特注したフランスパンは、それだけでも十分おいしく食べ応えもあります。それにサンドするのは、柔らかな蒸し鶏とシャキシャキした食感のなます、ベトナムの魚醬“ヌクマム”を利かせた特製ソース。パクチーの香りも相まって、複雑な風味と食感が見事にまとまった一品です。古海さんがアメリカのポートランドを訪れた際に食べたバインミーが、ベトナム料理らしさが尊重されつつも適度にアレンジされていたことに着想を得て、長年かけて日本人の味覚にも合うよう調整を重ねたそう。注文時にパクチーの有り無しが選べるので、香草が苦手という方も安心です。

スープ(日替わり)/250円 ※バインミーとセットの場合200円(すべて税込)

また、霜降が過ぎて肌寒くなってきたこともあり、バインミーに合わせたいのが日替わりのスープ。この日に食べたポタージュは、ほんのり利かせたブラックペッパーでカボチャの素朴な甘さが引き立てられた、ホッとする味わいでした。カフェタイムにスコーンと一緒に楽しむのも良さそうですね。

多くの人に愛されるコーヒーを追い求めて

ホットコーヒー/500円 ※2杯目以降は250円(すべて税込)

日本を代表するトップバリスタの下で腕を磨いた古海さん。彼が目指すのは“万人に愛される一杯”。「ブレンドをつくる際に追求したのは、酸味と苦みを調和させて飲みやすさと飲み応えを両立させること。関東と岐阜では水が違ったこともあり、焙煎や抽出の微調整に時間がかかりましたが、最終的にいい塩梅に仕上がりました。ただ、僕がかなり細かくオーダーするので焙煎士にいつも苦笑いされます(笑)」。実際に飲んでみると、雑味がなく、すっきりとした飲み口ながらコクもある、絶妙なバランスのブレンドでした。

ナガノパープル(信州須坂 後藤農園)/1杯 400円(税込)

古海さんの出身地ということもあり、長野県産のさまざまなドリンクが楽しめるのもこの店の特徴。高級ブドウをそのまま絞った「ナガノパープル」も、素材本来の風味や自然な甘さがダイレクトに感じられる濃厚なジュースでした。また、軽井沢KOKAGE BEERのクラフトビールなども味わえるので、ビール好きも要チェックです。

気さくで飾らない店主の人柄もあり、アットホームな雰囲気の空間でゆったりとした時間が過ごせる『yoknel』。みんなの森 ぎふメディアコスモスに寄りがてらコーヒーブレイクをしたり、週末の夜にクラフトビールをじっくり味わったり、それぞれの目的に合ったシチュエーションで利用できるので、ぜひ一度足を運んでみてください。

 

『yoknel』の基本情報

住所岐阜市七軒町16-1 イステイトビル1F A
営業時間9:00〜17:00(金土は11:00~20:00)
定休日日・月曜
Instagram@yoknel_coffee_banhmi_beer

SNS SHARE
  • twitter
  • facebook
  • LINE
  • HatenaBookmark