個性派だし巻きが勢ぞろい『食べ処 飲み処 美膳』(大垣市)

最近、新聞やテレビなどたくさんのメディアで紹介されている話題の店『食べ処 飲み処 美膳』。だし巻き玉子のバリエーションが驚くほど多いと評判なんです!
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昔から愛されてきたメニューが店の看板に

大垣市郭町の大垣共立銀行本店から東へ徒歩1分。のれんをくぐると、温かく迎えてくれたのは、店主の塩見久嗣さんと妻のゆう子さん。1992年の創業当時は、ゆう子さんと母親の2人で店を切り盛りし、“だし巻き玉子と馬刺しがおいしい居酒屋”として親しまれていたそう。2019年に母が引退したのを機に、夫婦の店として新たなスタートを切りました。

店内の壁には創作だし巻きのメニューPOPがずらりと貼られています。「何か店の看板になるものを作りたいと考えていたとき、ちょうど30周年のタイミングで。せっかくなら面白いことをやりたいよねって、30種類のだし巻きを作ることにしたんです」と久嗣さん。

それから種類は増え続け、70個目までは夫婦で考えていましたが、あるとき常連客から「紅しょうが、絶対合うと思うよ」とのアイデアが。「試しに焼いてみたら、とても喜んでくれてね。その反応がうれしかったんです」。それを皮切りに、お客さんの声も取り入れるようになり、気づけば現在97種類!

どんな具材の場合でも、ベースとなっている玉子はプレーン味だそう。その材料を尋ねると、スーパーなどで手に入る一般的な卵と、かつおぶしで取っただしという、意外にもシンプルなものでした。「個性の強い卵やだしは味が濃すぎて、いろんな具材と合わなくなっちゃうんです」とゆう子さん。素朴な味わいだからこそ、どんな食材ともうまく調和できるんですね。
自慢のだし巻きを存分に味わえるランチ

ランチタイムには、日替わりランチのほか、から揚げ定食やアジフライ定食などの和食メニューが楽しめます。どれもだし巻き玉子が1切れ付いてきます。今回はせっかくなのでプレーンを一本丸ごと味わえる「だし巻き玉子御膳」を注文。日替わりの副菜2品とご飯、みそ汁がセットになっています。

注文が入ってから丁寧に焼き上げるだし巻きは柔らかく、だしの豊かな風味がじゅわっと広がります。「大きくふわふわに焼くコツは、卵液を薄く流して根気よく何回も巻くこと。玉子焼き鍋を動かすリズムも大事ね」とゆう子さん。100本焼いても重さがほとんど変わらないらしく、その安定した仕上がりに久嗣さんはいつも感心しているそうです。
心弾む、個性派だし巻き
全97種類の中から、メディアでも取り上げられた注目のメニューをご紹介します。

まず1つ目は、久嗣さんイチオシの粒あんを巻いた一品。「だし巻き玉子をデザート感覚で食べる人はなかなかいないなと思って、大好物のあんこを入れてみました」。だしの塩味が粒あんの甘さを引き立てながらも、後味は驚くほど軽やか。気づけばもう一切れ…とつい手が伸びてしまうほどのおいしさでした♪

テレビ愛知『あまドラ~天野っちのドライブしよう!!~』で、キャイ~ンの天野ひろゆきさんが考案したのが、いなりの皮を使った「玉いなり」。これまで玉子の中に何を入れるかで頭がいっぱいだった2人は、“玉子を何かで包む”という斬新な発想に度肝を抜かれたそう。揚げの甘みとだしの旨みが染み渡る、心和む味わいです。

大垣市上石津町にある「大垣市立上石津学園」8年A組の生徒さんが発案した新作メニューが、先月より販売スタート。自分たちの町・上石津をPRしたいという生徒の想いから生まれた力作で、上石津特産の長範みそを使った「上石津味っくす」や、梅の酸味とシソの爽やかな風味が好相性な「梅しそ」など、全6種類がそろいます。ぜひ試してみてください♪

「日本一ユニークな居酒屋だとみんなから認められることが目標。いつか黄色のことを、“だし巻き色”と呼んでもらえる日が来たらいいなあ(笑)」。遊び心あふれる2人の話を聞いていると、こちらまでわくわくしてきます。これからも増えていくであろう個性豊かなだし巻きが今から楽しみです。
『食べ処 飲み処 美膳』の基本情報
| 住所 | 大垣市郭町3-28 大橋ビル1F |
| 営業時間 | 火~木曜11:00~15:00(LO14:30)、17:00~19:00(LO18:30) ※金・土曜は17:00~23:00(LO22:00) |
| 定休日 | 月、日曜、祝日、年末年始 |
| TEL | 0584-75-3936 |
| WEB | https://bizen-ogaki.com |
| @bizen_ogaki | |
| X | @bizen_ogaki |