レストラン ビーナス&マーズ
熟練の技が光るフランス料理を心ゆくまで
閑静な住宅街にフランス国旗がゆらめく白い建物がある。正統派スタイルのフランス料理が味わえる『レストラン ビーナス&マーズ』だ。
ヨーロッパのアンティーク家具や調度品を配した店内は古い洋館のような重厚感のある空間が広がる。ランチタイムの始まりとともに続々と客が入り、全席あっという間に埋まる。
ヨーロッパのアンティーク家具や調度品を配した店内は古い洋館のような重厚感のある空間が広がる。ランチタイムの始まりとともに続々と客が入り、全席あっという間に埋まる。
奥の厨房で一人黙々と調理をするのが店主の杉原茂樹さん。忙しく動き回りながらも軽やかにオーダーをさばく。少し手が空けば、向かうのは食事を終えた客の元。「今日もありがとうね」と馴染みの客に声をかけ、妊婦の客には「元気な赤ちゃん生んでね。ぜひ家族でゆっくりランチしにきてください」と優しく話しかける。杉原さんを中心に店は和やかな空気に包まれる。「フランス料理だからと肩ひじ張らずに気軽に来てもらいたいですね」とほほ笑む、その人懐っこい笑顔に会いに来る常連客も多い。
18歳で料理の世界へと足を踏み入れ、いつか自分の店を持ちたいという夢を持っていた杉原さん。名古屋市の有名ホテルやスイスの五つ星ホテルのフレンチレストランで修業した後、名古屋市や柳ヶ瀬のフランス料理店でさらに腕を磨く。そして平成7年3月、32歳で念願の店を開いた。
「『やっぱうまいわ』とお客様に言ってもらえる瞬間が一番うれしいですね」。だからこそ、味に一切妥協を許さないのが信条だ。パンやベーコン、フランス料理の“出汁”となるブイヨンに至るまで全てが手作り。さらに、肉に火が入った瞬間、ソースの煮詰め具合など、食材の旨みや風味が最大化する一瞬を見逃さない。それこそが、料理人としての腕の見せ所だと言う。
「『やっぱうまいわ』とお客様に言ってもらえる瞬間が一番うれしいですね」。だからこそ、味に一切妥協を許さないのが信条だ。パンやベーコン、フランス料理の“出汁”となるブイヨンに至るまで全てが手作り。さらに、肉に火が入った瞬間、ソースの煮詰め具合など、食材の旨みや風味が最大化する一瞬を見逃さない。それこそが、料理人としての腕の見せ所だと言う。
ランチもディナーもフランス料理のオーソドックスなコース仕立て。帆立貝柱の前菜から始まり、干し椎茸のクリームスープは一口飲めば口いっぱいに豊かな風味が広がる。メインはスプーンですくえるほど柔らかな海老のキッシュ。デザートのアイスクリームはコーヒーのような芳醇な香りに驚かされる。物語のように紡がれる一皿一皿は、想像する味をはるかに飛び越え、味覚が覚醒するようなおいしさに思わず唸る。
中でも店の“スペシャリテ”とも言える料理がキッシュだ。普通では面白くないと、フランス料理の伝統的な技法を使い、独創的なレシピを次々と考案。例えばマッシュルームのキッシュは、ステーキのソースや隠し味に使う“マッシュルームのデュクセル”を混ぜ込む。ふわふわとした食感とは裏腹に濃厚なマッシュルームの旨みと香りが舌に届く。料理人として磨き上げてきた技術、知識、スキルを持つ杉原さんだからこそ生み出せた、まさに発明だ。その唯一無二の味わいは瞬く間に評判となる。当初はアラカルトの一つだったが、客の熱い要望で3年前からキッシュがメインとなるまでに成長。“スペシャリテ”として多くの客から愛され続けている。
「寝ても覚めても料理のことで頭がいっぱいなんですよ!夢の中で新しいキッシュを思いつくくらい(笑)」。今年還暦を迎えた杉原さん。料理人として歩み始めて42年が経つが、向上心は尽きない。昨日より今日、今日より明日。更なる高みを目指し、日々厨房に立ち続ける。
基本情報
住所 | 岐阜市北島2-2-6 |
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TEL | 058-231-0656 |
営業時間 | 11:30~15:00(LO 13:30) ※ディナーは不定休 |
定休日 | 月曜 |
駐車場 | 17台 |
URL | http://www.vee-maa.com/ |
その他備考 | 未就学児の入店は原則不可 ただし個室利用(要予約)のみ入店可 |
掲載した情報は2022年10月19日時点のものです