グリルあかつき
僕が作る洋食でみんなを満腹にしたいね。
1階のフロアと2階の座敷がスーツ姿の男性客で瞬く間に埋まる。キッチンでは大野暁(さとる)さん、ホールでは妻のさよ子さんが手際よくランチを用意中。休憩時間の限られた会社員たちを1時までに送り出すのが、二人の日課だ。
岐阜総合庁舎の裏に建つ赤レンガ造りの「グリルあかつき」。ホテルで修業した暁さんが21歳で開業してから40年。シチュー、クリームコロッケ、グラタンにステーキといった洋食の定番メニューを、当時と同じ調理法を守りながら、変わらない味で提供し続けている。
「食べてもらうのも作るのも、煮込み料理が一番だね」と暁さん。材料をじっくりと火にかけて旨みを凝縮した自慢のブイヨンを使う。「手を掛けた分だけ、他と差が付くでしょ」とにっこり。和牛がゴロッと入ったスパイシーなカレーライスや、野菜の甘みと肉の旨みが調和したコクのあるビーフシチュー。この味を目当てに県外から訪れる客もいるほどだ。
「昼時の注文の9割を占めるのが、900円の日替わりランチ。豚肉のしょうが焼きとコロッケ、白身魚のソテーとグラタン。一皿にメイン料理が2品のってボリューム満点。毎日、毎週のように食べに来てくれるお客さんがいるからメニューの組み合わせを考えるのは大変だけど、満足して帰ってもらえるとすごくうれしいよね」と、夫婦は顔を見合わせる。
朝の市場で食材を手に取り、その日の献立を決める。皿からあふれんばかりの料理にご飯、味噌汁、コーヒーを付けてボリュームランチの出来上がり。「僕はね、みんなにたくさん食べさせることが好き。だから、うんとお腹を空かせてやって来てよ」。曲線を描くお腹をひとなでして、暁さんが満面の笑みを見せた。
基本情報
住所 | 岐阜市伊吹町2-2 |
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TEL | 058-266-7557 |
営業時間 | 11:30~14:30、17:00~21:00 |
定休日 | 日曜、祝日 |
駐車場 | 2台 |
掲載した情報は2011年3月15日時点のものです。