mirai
※閉店しました

会話を肴に岐阜の日本酒を嗜むバー
柳ケ瀬商店街のすぐ東、和菓子屋や漬物屋など昔ながらの店が軒を連ねる美殿町商店街の本通りに、赤茶色のタイルが張られたレトロなビル「まちでつくるビル」がある。その1階にある日本酒バー『mirai』には夕暮れ、開店を告げる小さな黒板が掲げられ、客が集い始める。

メニューには岐阜の酒が30種類以上並ぶ。季節限定の酒、希少な酒、旨口や辛口、醸造酒や純米酒、大吟醸。店長の瀧川圭一さんがその違いや特徴を説明してくれる。

「実は僕も店を始めた頃は全然詳しくなかったんです。純米酒って何?っていうくらいで(笑)」。だが、左党の客に教わったり、実際に酒蔵を訪ねたりするうちに贔屓の酒もでき、すっかり精通。
岐阜県は西濃や東濃、飛騨といった地域によって水系や文化圏が全く違い、酒蔵も50以上あるため、造られる酒に振れ幅があるのだという。
岐阜県は西濃や東濃、飛騨といった地域によって水系や文化圏が全く違い、酒蔵も50以上あるため、造られる酒に振れ幅があるのだという。

「だから日本酒が苦手な人やワインの方が好きって人でも、岐阜の酒の中に、これなら飲めるっていうのが必ず見つかるんですよ」。
日本酒をコンセプトにしたバーといっても、敷居は高くない。スペシャルティコーヒーやフレーバーティーなども楽しめ、軽いつまみのほか、隣にある2軒の居酒屋から料理を届けてもらうこともできる。
日本酒をコンセプトにしたバーといっても、敷居は高くない。スペシャルティコーヒーやフレーバーティーなども楽しめ、軽いつまみのほか、隣にある2軒の居酒屋から料理を届けてもらうこともできる。

一人客も多く、カウンターで瀧川さんと談笑したり、居合わせた客同士で会話を弾ませたりと、夜更けまで緩やかな時間が流れるこの店は、人と文化が交流するサロンのようだ。

「みんなが集まれるアジトみたいな場所がほしいね、ってところからこの店が始まったんです。それから5年。あの時に僕が求めていた姿が、今ここにあるかな」と瀧川さん。誰もがふらりと集える隠れ家。その扉は今宵もそっと開かれている。
基本情報
住所 | 岐阜市美殿町17 まちでつくるビル1F |
---|---|
TEL | 058-214-2535 |
営業時間 | 17:00~24:00 |
定休日 | 月曜 |
SNS | |
その他備考 | チャージ 300円(税抜) |
掲載した情報は2018年12月11日時点のものです。
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