京料理
京繁
きょうしげ

四季の到来を伝える会席料理
春の味覚の代表、筍を鰹節と醤油などで煮た土佐煮と桜の葉の香りが漂う、鯛の桜道明寺蒸し。運ばれた料理を目の前に、客たちは「わぁ、春がきたねぇ」と思わずつぶやく。

店主の荒木繁雄さんは、和食一筋53年の料理人。岐阜のホテルや料亭、京都の料亭で腕を磨き、平成7年に『京繁』を構えた。「美味しいって笑顔が直接見たかったんや」と、客と直に向き合えるカウンターを設えた小さな割烹だ。

日本ならではの四季の情感を落とし込み、素材の持ち味を生かした生粋の和食を提供したいと、旬の食材を仕入れること、そして二十四節気や四季を感じさせる盛り付けが何よりのこだわり。
食材は毎朝市場で仕入れるほか、地元の下呂市馬瀬にまで1週間に1度足を運び、野山や川に入って自ら調達する。3月はアマゴやイワナ、5月はコゴミなどの山菜、6月はキノコや利き鮎のイベントで日本一の座を獲得した“馬瀬の鮎”など、旬のものを手に入れ、一番美味しい季節に調理する。
食材は毎朝市場で仕入れるほか、地元の下呂市馬瀬にまで1週間に1度足を運び、野山や川に入って自ら調達する。3月はアマゴやイワナ、5月はコゴミなどの山菜、6月はキノコや利き鮎のイベントで日本一の座を獲得した“馬瀬の鮎”など、旬のものを手に入れ、一番美味しい季節に調理する。

「食材を生かすため基本に丁寧に、無駄な調味料は入れへんよ」と話す通り、味の要は“だし”だ。毎朝とる昆布と鰹のだしを使い、素材ごとに加減を変えることで、美しくふくらむだしの味が、素材の旨みや生命感を際立たせる。

桜が咲き始める季節に登場する山菜や筍を使った料理は、見た目からも春を感じられるように花あられや木の芽を添え、桜を模した器に盛り付ける。「ワンパターンではいかんでね。見た瞬間に、“わっ”って言ってもらえるような料理を出したいね」。
今日も一品ずつ、盛り付けにまで常に全霊を注ぐ荒木さん。刻々と四季が移り変わる日本の風情、旬の食材のあふれる滋味。その自然の美しさや豊かな旨みを、一皿一皿に込めて。
今日も一品ずつ、盛り付けにまで常に全霊を注ぐ荒木さん。刻々と四季が移り変わる日本の風情、旬の食材のあふれる滋味。その自然の美しさや豊かな旨みを、一皿一皿に込めて。
基本情報
住所 | 岐阜市鷹見町27 |
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TEL | 058-264-6622 |
営業時間 | 11:30~14:00、17:00~22:00 |
定休日 | 月曜 |
駐車場 | 契約駐車場あり |
掲載した情報は2019年3月12日時点のものです。
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