写真のある生活に小さな幸せを感じて『photo gallery pieni onni』（岐阜市）

名鉄岐阜駅近くに、2020年夏にオープンした『photo gallery pieni onni（ピエニオンニ）』。岐阜市近郊では珍しい写真専門ギャラリーということで、その魅力について店主に取材をしてきました。

岐阜市内初の写真専門ギャラリー

『photo gallery pieni onni』の場所は、人気セレクトショップ「pand」の斜め向かい。以前「sabot」があった場所というとピンと来る地元の方も多いのではないでしょうか。大きなガラスとネイビーのテントが付いたファサードが目印です。

「実は写真専門のギャラリーを誰かやってくれないかなってずっと思っていました。大きな会場での写真展もいいですが、まちなかに小規模のギャラリーもあったら写真好きが交流できて街が面白くなるんじゃないかと。じゃあ私がやっちゃおう！って結構勢いで始めましたね（笑）」と話してくれたのは、代表の沢田ひろみさん。自身も写真家として活動する傍ら、写真教室の講師も務めます。

ギャラリーを始める上で、沢田さんがこだわったのはプリント写真の額装展示。「今は世の中の流れが速すぎて、普段の生活も慌ただしい。だからこそ、プリントを丁寧に額に入れて、ゆったりと作品と向き合う時間が豊かに感じられると思うんです」。
同じ写真でも額縁に入れて飾ることで、作品の良さがより引き立つのが額装の魅力。沢田さんが作品に合う額の提案もしてくれます。

 

 

 

 

 

 

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オープンから2年半ほど経ち、県内からだけでなく愛知県や三重県、滋賀県などからも写真好きが訪れるように。先日開催され、岐阜市内の見慣れた景色をみずみずしい視点で切り取った作品が話題となった『マツイエツコ写真展「地図」』には、遠方からも多数来廊。初めて岐阜市に来たという客には、おすすめの飲食店や撮影スポットの案内などもしており、観光の窓口にもなっています。

また、作品を展示するだけでなくオリジナルのポストカードを販売することもでき、それがきっかけで違う場所での展示や新しい仕事が決まった方もいるそう。撮影をするだけでなく、写真を販売したり、購入したりすることを通して、文化を醸成していきたいという沢田さんの想いが少しずつ形になっています。

暮らしの中に写真を取り入れる提案も

『photo gallery pieni onni』の特徴は「写真のある生活」を提案していること。店主が北欧を旅行した際に、現地の人が自宅や店舗の壁に写真をうまく飾る様子を見て、このスタイルを日本でも取り入れたいと思ったのがきっかけ。
店名の『pieni onni』はフィンランド語で「小さな幸せ」の意。写真に残した、何気ない日常の中で心が動いた瞬間や大切な思い出を見返すと、心がホッと和らぎますね。

「これすごくおすすめです」と教えてもらったのが「ポスレイト」という木製のポストカードラック。画鋲を壁に刺すだけで好きな場所に設置でき、写真やポストカードをおしゃれに飾れます。こういったアイテムをインテリアに取り入れることで、素敵な空間が演出できそうです。

また、このギャラリーでは、撮影から現像までのやり方を教えてもらえるワークショップや撮影会も行われています。参加者同士で話に花が咲くことも多いそうですので、一緒に趣味を楽しめる仲間が増えるかもしれません。

次回の展示は、3/29（水）から4/2（日）まで開催予定の『第9回公募展「f11」（写ルンです写真展）』。5,000円以下のレンズ付きフィルムカメラで撮影した公募作品が展示されるそう。フィルム特有の風合いが感じられる作品に触れると、写真の魅力を再発見できるはず。ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

『photo gallery pieni onni（ピエニオンニ）』の基本情報