『酒菜食彩 しのえもん』で味わう、じんわりと心温まる和食(岐阜市)
手の込んだ品々がリーズナブルに味わえるランチが人気との噂を聞き、岐阜市東明見町にある居酒屋『酒菜食彩 しのえもん』を取材してきました。
30年近く地元で親しまれる繁盛店
『酒菜食彩 しのえもん』の場所は、岐阜市南部の厚見小学校近く。インドカレー店やうどん屋などの飲食店が並ぶ建物の一角に店があります。
店の入り口に貼られていた昼のメニュー。その数なんと約20種類!「三種盛り定食」や「マグロ山かけとヒレカツの定食」などバリエーション豊富で、どれを食べようか悩みます。
木の温もりを感じる店内は落ち着いた雰囲気でゆったりと過ごせます。昼時は平日もほとんど満席だそうで、ラストオーダーよりも早く売り切れてしまうことも。
店のオープンは1991年。当時金沢の割烹料理屋で修業していた店主の篠田敏宏さんが、知人から現在のテナントが空いたと聞き、「どうせなら自分で店をやってみよう」と開店を決意。もてなしの心が一品一品に込められた料理が口コミで評判を呼び、幅広い層に愛される繁盛店に。今年で31年目を迎え、現在はホテルなどで料理の腕を磨いた息子夫婦と親子二代で店を切り盛りされています。
和の心と技が凝縮された定食メニュー
数ある定食メニューの中で、ヘルシー志向な方におすすめなのが「豆腐四種盛り定食」。メインの料理のほか、サラダにご飯、味噌汁、小鉢も付いて1,000円とは驚きしかありません。ご飯が大中小から選べるのも、食いしん坊な方にもダイエット中の方にもうれしいポイントです。
メインは、豆腐かつ、揚げ出し豆腐、豆乳奴、豆腐真丈の四種類。「もともと豆腐かつ定食というメニューがあるんですが、それだけでは物足りないという方のためにと思って考えていたら結構なボリュームの定食ができちゃいました(笑)」と篠田さん。お腹にやさしく、さまざまな味付けの料理が少しずつ味わえると常連にも評判とのこと。
中でも注目は、この店オリジナルの肉みそがたっぷりかかった豆腐かつ。この肉みそは、生姜と山椒であっさりと仕上げられた上品な味わいが特徴。カリっと揚がった豆腐との相性も抜群です。
こちらは、繊細なだしの風味が存分に楽しめる豆腐真丈。彩りよく添えられたミツバや柚子がほんのりと香り、日本料理の良さが改めて感じられる一品です。味だけでなく、端正な盛り付けや丁寧にカットされた薬味からも、篠田さんの料理に込める粋な想いが溢れ出ているよう。この店が30年近く、多くのファンに愛され続けるのもうなずけます。
「味噌汁に貝のような味を感じたのですが、何か隠し味が入っていますか?」と尋ねてみると、「そうやって聞かれることが何度かありました。でも貝は入っていません(笑)。大事にしているのは、ベースとなる赤味噌に白味噌を少しだけ加えること。少しだけというのがポイントなんです」と女将さんが教えてくれました。
他の定食や夜のメニューも気になるものばかり。じんわりと心が温まる和食を味わいに、ぜひ足を運んでみてください。
『酒菜食彩 しのえもん』の基本情報
住所 | 岐阜市東明見町6-1 |
営業時間 | 11:30~14:00(LO13:30)、17:30~22:00 |
定休日 | 火曜 |
TEL | 058-276-7403 |
駐車場 | あり(共同) |