サカエパン
サカエパン
多くのファンに愛される 昔ながらのパン屋さん
JR岐阜駅を南へ歩くとすぐに小さなパン屋がある。歴史を感じる建物、焼き立てのパンの香り、迎えてくれる優しい笑顔。地元で愛され続ける「サカエパン」には、途切れることなく客が訪れる。
この店で圧倒的な人気を誇るのは、あんぱん。十勝産の小豆で作ったなめらかな餡がたっぷりと詰まってずしりと重く、「これぞ昭和の味」と懐かしむ年配のファンも多い。他にも菓子パンから惣菜パン、デニッシュやフランスパンまで、店内は常に50種類以上の商品がずらりと並ぶ。今日はどれにしようかと迷うのも、幸福を感じるひとときだ。
創業は昭和22年。当初は八百屋などにパンを卸していたが、大手の進出を受け、宅配業者向けの製造へと方向転換。さらに14年前には、バブル崩壊の煽りで売上げが半分に激減。再び大きな決断を迫られた2代目の髙木康雄さんは、自宅を改装して自らパンを売り始めた。「今でもよく覚えてるよ。初日の売上げは4千円。それが翌日に8千円、次の日には1万6千円になった。飛ぶように売れていくのが、本当に嬉しかったね」
以来、康雄さんは日々の来店者数と売上げを書き記してきた。幾度かの苦境を乗り越えてきたからこそ、その数字の持つ意味は大きい。真夏日や雨の日に客足がどれほど鈍るか、月毎の売上げの変化はどうか。よく売れる商品はどれか。長年のデータから生まれた独自の統計をもとに、冷静に経営を見直す。多い日は500人以上の客が訪れ、毎朝4時半から焼くパンが4000個を超える繁盛店となった今も、決して現状に慢心はしない。
「人生山あり、谷ありやけど、人を大切にすれば、きっといい運がつかめる」と、客に喜ばれることを第一に、美味しくて手頃なパンを作り続けている。
基本情報
住所 | 岐阜市加納栄町1-9 |
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TEL | 058-271-0290 |
営業時間 | 6:50~19:00 |
定休日 | 不定休 |
駐車場 | 2台 |
掲載した情報は2007年09月15日時点のものです。