山の花

山の花にある大隅新さんの作品

作家と使い手がつながる場所をつくりたい。
かつて陶器問屋街として栄え、その昔ながらの趣が残る「多治見本町オリベストリート」。ギャラリーやカフェなどが連なる通りの一角に昨年、やきもののセレクトショップ『山の花』が誕生した。
山の花内観
店内には、東濃地域を中心に岐阜県内で活動する作家やメーカーの作品がセンスよく並ぶ。透明感のある白さが凛と美しい白磁器、ゆがみのある造形が個性的な陶器、土の荒々しさを感じる土器など、扱うやきものは幅広い。すべて店主の花山和也さんが惚れ込み、作家や製造元へ直接赴いて仕入れたものだ。「この地域にはいろんな作家さんがいて本当に面白いんです。彼らの作品を常設で買える場所がなかったので、それなら作ろうと思って」。
宮下翔太さんの作品と花山和也さん
花山さんがやきものの世界を知ったのは27歳の頃のこと。知人が陶芸家になったことを知り、多治見市にある工房に遊びに訪れたのが始まりだった。初めて見る作陶風景、初めて触る土の感触。すべてが新鮮だった。「なんて面白い世界なんだ」。心動くまま知人のアシスタントとして働き、やきものの世界にのめり込んだ。平成26年には、同世代の陶芸家とチームを結成。花山さんはマネージメントや営業、経理を担い、“作品をどう売り出すか”に力を注いだ。「熱い想いを持って作られた素晴らしい作品たちを、多くの人に知ってほしい。陶芸家じゃない僕の観点からできることをしたいんです」。
足立真里さんと水谷美樹さんの作品
山の花はまさにその思いを体現させた場所。「この店が暮らしにやきものを取り入れる一つのきっかけになれば嬉しいですね」。まずは扉を開けてみよう。お気に入りのうつわが一つ見つかるだけで、毎日の暮らしはきらりと輝く。

基本情報

住所 多治見市新町1-2-8 新町ビル2F
TEL 0572-44-7711
営業時間 12:00~19:00
定休日 月曜
URL https://yama-no-hana.com/
SNS
掲載した情報は2020年12月25日現在のものです。
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