鵜飼茶屋
しゃぐ
ういろに込める情熱と郷里への想い
長良橋のたもとに建つ鵜飼観覧船待合所。その中に「長良ういろ」が営む『鵜飼茶屋 しゃぐ』はある。
昭和41年に長良北町で創業した「長良ういろ」。現在は山県市に製造工場を構える。当初は家業を継ぐ気がなかったという3代目の浦瀬将孝さん。縁あって23歳で日本料理店のオープニングスタッフとしてロサンゼルスへ渡った。「両親が送ってくれたういろが、現地のシェフやスタッフに大好評。そこで初めて、僕自身もういろの可能性に気付いたんです」。
25歳で帰国後、一念発起。祖父から受け継がれてきた製法を一から学び直した。そのういろは主に米粉と熱湯を合わせて練り、蒸し上げて作る。特有のもっちりとした食感がありながら、重さやベタつきはなく、口溶けはむしろ滑らかであっさり。ゆえに、抹茶やあずきなど、素材の豊かな風味が一層、際立つ。
長年培われてきた流儀と看板を継いだ将孝さんは、同時に、もうひとつの想いを形にする。「昔ながらの素朴さも大切だが、和菓子のように華やかなういろも喜ばれるはず」。折しも、鵜飼観覧船待合所に出店する話が舞い込んだ。長良川の伏流水と県産米ハツシモを使い、岐阜銘菓となるういろを作りたい。
平成21年、鵜飼が始まる時季にこの茶屋をオープン。程なく、鵜をイメージして、塩、きな粉、黒ごまの生ういろを三層に重ねた「鵜ノ色」を誕生させた。その後も果敢に新作に挑戦。栗やヨモギのういろを餡で包み、抹茶やきな粉で化粧を施す「金華山」。きな粉をまぶし、わらび餅風に塩黒蜜で味わう「ういろ餅」。試作と失敗を繰り返した末に完成した自信作を見つめ、次はプリンのような食感のういろを考案中、と笑う。
「アイデアが尽きることはありません。ケーキや和菓子のように、ういろをもっと手軽に楽しんでもらいたいから。そして、ここから故郷“岐阜”の魅力を発信したい」。
「アイデアが尽きることはありません。ケーキや和菓子のように、ういろをもっと手軽に楽しんでもらいたいから。そして、ここから故郷“岐阜”の魅力を発信したい」。
基本情報
住所 | 岐阜市上材木町428-2 |
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TEL | 058-264-4506 |
営業時間 | 10:00~16:00(鵜飼開催中は19:00まで) |
定休日 | 水曜(鵜飼開催中は無休) |
URL | https://www.nagara-uiro.jp/ |
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掲載した情報は2014年6月13日時点のものです。