長崎屋本店

長崎屋本店の味噌松風

味松風・ゆず味松風
岐阜土産の筆頭に挙げられる「味噌松風」。カステラによく似た風体の、しっとりとしてふくよかな一切れを口にすれば、繊細な甘さとほんのり香ばしい味噌の風味が豊かに広がる。岐阜で一番の老舗和菓子店『長崎屋本店』に代々伝わる一品だ。
長崎屋本店の店主
創業は江戸時代中期の享保5年。当時、砂糖を使った菓子は高級品。客人を手厚くもてなす際に用いられた。2代目の牧野宇右衛門氏が、その珍重された砂糖と小麦粉、水、ケシの実で煎餅のような食感の銘菓「松風」を創案。この松風の材料に地元の糀味噌を合わせてふっくら焼き上げたのが「味噌松風」だ。そこへ、15年前、9代目がゆずの風味を加えた「ゆず味噌松風」を考案。創業時はそのほかの和菓子も扱っていたが、現在はこの3品のみに注力。10代目の牧野浩之さんは、現役の父とともに味を守る。
長崎屋本の松風
生地作りから、焼き上げまで、250年余変わらない製法で作る「味噌松風」の生地は、卵を使わず味噌の発酵を利用して独特の食感に仕上げる。型に流し、門外不出の特注の窯で表面に焼き色を付けたら後は蒸し焼きに。もっちり、ぎゅっと密度のある生地になってこそ、伝統の味。窯に入れてからの焼き加減は季節や天候で変わるため職人的経験がものを言う。「生地がスポンジ状になる原理は本当に不思議なんです。でもこの材料と方法でしかうまくできない。先祖に感服しながら作っています」と浩之さん。
手から手へ、永々と守られる匠の技。長い歴史の中で職人たちが育んできた「岐阜の銘菓」は、また一世代、確かに受け継がれている。

基本情報

住所 岐阜市中竹屋町38
TEL 058-263-1463
営業時間 9:00~19:00 (日曜・祝日は18:00まで)
定休日 不定休、1/1・2
URL https://gifu-nagasakiya.com/
掲載した情報は2015年12月11日時点のものです。

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