摘み草料理
かたつむり
稀有な野生肉や珍味 その食材の力に凌駕される
「この子は今朝獲ったばかりのヤマドリ。いい肉付きしとるやろ」。にかっと無邪気に笑う店主の清水滋人さん。長年、茸や山菜、獣肉の卸業を営み、平成23年にそれらを味わえる小さな料理屋を始めた。
店で出すジビエは地元の猟師から一頭丸ごと仕入れ、自ら解体を行う。鳥獣は性別や月齢に加え、運動量や餌など“育ってきた背景”が味に大きく直結する。「どんな所で育ってどんな個体だったのか。野生の肉には、それぞれ違うストーリーがあるでしょう」。その個体差を豊富な経験をもとに見極め、調理し、客に出す。「素材の力がすごく強い。なのに、くせは無くて畜産物よりも扱いやすいくらい」と、料理担当の岩田芙美代さん。ゆえに、余計な味付けは不要。
店では鰹と昆布のだしに少しの醤油で味付けしたシンプルな鍋で味わうのが定番だ。弾力があり、さっぱりとした脂の猪。野性味のある濃厚な肉の旨みが深い余韻を残す穴熊。その素材の地力に思わず唸ると、清水さんがいたずらっぽく笑う。「その顔が見たくてやってるようなもんやね」。
清水さんの陽気なよもやま話を聞きながら里山の恵みを頬張れば、岐阜の大自然を全身で感じることができるだろう。
清水さんの陽気なよもやま話を聞きながら里山の恵みを頬張れば、岐阜の大自然を全身で感じることができるだろう。
基本情報
住所 | 山県市長滝502 |
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TEL | 090-8861-8974 |
営業時間 | 11:30~15:00、17:00~21:00 ※3日前までに要予約 |
定休日 | 不定休(1/1は休み) |
駐車場 | 3台 |
掲載した情報は2017年12月11日時点のものです。