カフェ・茶房

宗休

宗休のランチ

みんなが集う、まちの寺にほっと安らげる宿坊カフェを。
関市の市街地を一望する高台にあり、日々多くの参拝客が訪れる「関善光寺」。その境内にある建物が今年3月、近所で焼き菓子が評判のカフェ「CAFE ma biche(マビッシュ)」のプロデュースで、宿坊カフェ『宗休』として生まれ変わった。
平成21年にこの寺の住職となった佐藤舜海(しゅんかい)さんは当時、急激に檀家の寺離れが進み、寺を訪れる人が減っていく様子を目の当たりにして、その未来に危機感を抱いていた。「もっと皆さんに来ていただくために、何かできることはないか」。佐藤さんは住民にも協力を仰ぎ、有志のメンバーで境内を会場としたイベントを主催するなどして、寺を盛り上げようと尽力。寺は徐々に地域に身近な存在となっていった。
そんな中、参拝者から「境内にゆっくりできるカフェがあるといい」という声が寄せられるように。しかし15年ほど前まで茶屋として使われていた建物は、今や物置といった状態。ボランティアらが手入れをしていたが劣化も目立ち、実際に店を運営する人手も見つからなかった。
そこで力になってくれたのが、「CAFE ma biche」のオーナー、亀山久美子さんだ。「ご住職の頑張りは話に聞いていて、何かできることがあればと」。亀山さんはその頃、かつて働いていた飲食店の同僚と偶然再会する。寺のカフェ運営の話を持ち掛けると、「店長として頑張りたい」という嬉しい返事があった。
関善光寺の住職と宗休の亀山さん
こうしてオープンに向けて本格的に始動。改装は亀山さんの知り合いの大工が担当し、カフェスペースは寺の雰囲気に馴染むよう、素朴で和の風情を重んじた装いに。「宿坊体験もできたら面白いんじゃないか」という佐藤さんの発案から、奥の部屋は宿泊できる客室へと姿を変えた。
カフェで味わえるのは、みつ豆やぜんざいといった甘味のほか、毎日手間暇かけて仕込むランチ。塩糀に漬けて表面をカリッと焼いた鶏肉、季節の野菜を使ったおひたし、煮干しからだしを取る味噌汁。どれも心を込めて作られ、じんわりと体に沁みるような味わいだ。
「人が集ってこそのお寺。宗派を超えて皆さんが安らげる場所にしていきたいですね」と佐藤さん。今後は境内やカフェを活用し、若者に向けたイベントも開催していきたいと話す。人が集まり、繋がる場所。まちの寺からたくさんの縁と笑顔が広がっていく。

基本情報

住所 関市西日吉町35
TEL 0575-46-9739
営業時間 10:00~17:00
定休日 火曜、第1水曜
駐車場 共同30台
URL https://so-kyu.jimdofree.com/
SNS
その他備考 【関善光寺】
住所:関市西日吉町35
TEL:0575-22-2159
拝観時間:9:00~17:00
駐車場:共同30台
https://www.seki-zenkoji.jp/
掲載した情報は2019年3月12日時点のものです。
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