『黒猫茶房』で出合う奥深い烏龍茶の世界(大垣市)

※掲載内容は2026年7月17日時点のものです。

最近、烏龍茶を使ったドリンクやスイーツをよく見かけませんか?アジアンティーやコーヒーのチェーン店でもさまざまなメニューが登場し、一味違う楽しみ方が増えています。そんな烏龍茶を専門に扱う店が大垣市にあると聞き、訪ねてきました。

始まりは一杯のお茶との出合い

2020年10月にオープンした『黒猫茶房』は、国道21号線沿いの住宅街の一角にあります。基本はテイクアウトですが、ベンチとテーブルがあり、イートインも可能です。


この店の原点は、店主の松岡さんが25年ほど前に横浜の専門店で飲んだ中国茶でした。「お茶一杯でこんなに落ち着くんだ。いいもんだな、と感じたんです」と当時を振り返ります。
そこから関心が広がり、中国・広東省を訪れて、産地や茶器の工房などを巡ったそう。


現地の茶文化に触れる中で、特に惹かれたのが烏龍茶。品種はもちろん、発酵や焙煎の加減によって風味が大きく変わる、その多彩さに魅了されたといいます。「同じ烏龍茶でも、軽やかで爽やかなものから、コクのある濃厚なものまで本当にさまざま。飲み続けても飽きることがないんです」。

 

 
 
 
 
 
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現在、松岡さんが注目しているのが、日本の茶葉から作られる「和ウーロン」です。店で扱う茶葉は、台湾の茶農家で修業した茶師の渡辺さんが営む「木花茶寮」から仕入れています。松岡さん自身も静岡県の渡辺さんの元へ足を運び、収穫を手伝うなど、生産者とのつながりを大切にしているそうです。「この店をきっかけに、日本でも質の高いものが作られていると知ってもらえたらうれしいですね」。

テイクアウトで気軽に。個性豊かな和ウーロン

ドリンクメニューは烏龍茶の他、チャイやほうじ茶、抹茶ラテなど。茶葉が仕上がる時期やメニューのバランスを見て、少しずつ入れ替えているそうです。

左)くらさわ/400円、ティーソーダ(さやまかおり)/600円(全て税込)

今回は松岡さんおすすめの烏龍茶を2種類いただきました。並べてみると、色合いが全く異なります。
写真右は「くらさわ」のストレートティー。日本茶の品種登録から姿を消した古い品種で、現在も静岡県の限られた地域でしか栽培されていない貴重な茶葉です。発酵と焙煎をしっかり施すことで、重厚なコクが引き出されています。

写真左の「さやまかおり」はティーソーダで。発酵を浅めにしているので、フローラルな香りと軽やかな飲み心地が楽しめます。炭酸水で割るのではなく、抽出したお茶に炭酸ガスを直接注入しているため、味が薄まりにくく、茶葉本来の風味をしっかりと感じられるのだそう。
気になるメニューがあれば、松岡さんに特徴を聞きながら選んでみてください。きっと自分好みのものが見つかるはずです。

ティータイムを豊かにする、手作りの焼き菓子

ドリンクのお供には、店内で手作りする焼き菓子をぜひ。古代麦(スペルト)を使ったスコーンや、軽い口どけのスノーボールクッキーなど、素材の持ち味を生かした品々がそろいます。

奥)抹茶金時スコーン/300円、スペルトスコーン/300円、鳳梨酥/300円(全て税込)

特に人気なのが、台湾の伝統菓子「鳳梨酥(パイナップルケーキ)」。サブレのようにほろりとほどける生地の中に、甘酸っぱいパイナップル餡が詰まっています。時期によってマンゴーやリンゴの餡が登場することもあるそう。「どの焼菓子も飲み物とのペアリングを考えて作っています。一緒に試してみてください」と松岡さん。

烏龍茶講習で、知られざる魅力を発見

烏龍茶講習/1,000円~ ※営業日の13:00~または17:00~

「お茶のことをもっと知りたい!」という方には、予約制の烏龍茶講習もあります。今回は私も、ちょっとだけ体験させてもらいました。
発酵の浅いものから徐々に高めたものまで3種類ほどを飲み比べ、それぞれの特徴や製法について教えてもらいます。

淹れていただいたのは「香春(こうしゅん)」。まず茶器を温めてから丁寧に抽出し、専用の「聞香杯(もんこうはい)」を使って香りを確かめます。鼻を近づけると、想像以上の華やかさにびっくり。口に含むと、紅茶を思わせる深みとやさしい甘みが広がります。「中国では、お茶を飲む時間そのものを楽しむ文化があります。飲んだ後の余韻まで感じながら、一杯一杯とじっくり向き合うんですよ」。
烏龍茶講習の他にも、受講料はさまざまですが、中国から仕入れた岩茶や年代物のプーアル茶などを楽しめる講習もあります。今度はぜひ、他の種類も飲んでみたいと思います!


「お茶って、知れば知るほど面白いんです。難しく考えず、まずは飲んでみてもらえたら」と松岡さん。今後はマルシェやイベントへの出店も視野に入れ、より多くの人にその魅力を届けていきたいそうです。
焼き菓子をきっかけに立ち寄るのもよし、ティーソーダから試してみるのもよし。『黒猫茶房』で、これまで知らなかった烏龍茶の世界をのぞいてみてはいかがでしょうか。

 

『焼菓子と烏龍茶専門店 黒猫茶房』の基本情報

住所大垣市池尻町1099-2
営業時間12:00~17:00
定休日火・水曜 ※不定休あり
駐車場有り
Instagram@kumasan222

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