一杯の紅茶が、日常を上質に変える『サロンドテプランタン』（岐阜市）

有名ブランドの紅茶やヨーロッパの焼き菓子が楽しめるとの噂を聞きつけてやってきたのは、岐阜市長良にある『サロンドテプランタン』。今年７月にオープンしたティーサロンです。

ゆったりと時が流れる長良のティーサロン

マンションの一角に佇むこの店のオーナーは、数年前までご家族とともにオーストラリアで暮らしていたそう。オーストラリアではティータイムの文化が根づいており、時が緩やかに流れるその環境に心惹かれたといいます。憧れだった紅茶専門店を始めたオーナーは「皆さまには、ご自身のための静かなひとときを大切にしていただき、心ほどける時間をゆっくりお過ごしいただけましたら幸いです」と穏やかな笑みを交えて語ります。

店内には大きな窓から柔らかな陽光が差し込み、外には草花を楽しめる中庭が広がっています。春には壁一面にバラが咲き誇り、特に美しい景色が見られるそうです。オレンジ色で統一された優しい照明は、「ヒュッゲ（Hygge）」を意識したもの。ヒュッゲとは、「居心地の良い空間」や「楽しい時間」、「幸福感」を意味するデンマーク発祥のライフスタイルといわれています。さらに、心を落ち着かせるという周波数528Hzを含む音楽にも包まれ、ついつい時間を忘れてしまいます。

上質な紅茶とコーヒーの贅沢なひととき

提供される紅茶は、世界で唯一の７つ星ホテル『ブルジュ・アル・アラブ』をはじめとした高級ホテルやレストランなどで愛用されているドイツの老舗紅茶ブランド「ロンネフェルト」のもので、種類ごとに一流の茶葉を仕入れるこだわりよう。なかでも私のお気に入りは、インドのアッサム地方で摘まれた最高級茶葉を使った「アッサムバリ」。重厚感のある甘みとコク、芳醇な香りがクセになります。

一番人気の「スプリングダージリン」は、春摘み茶ならではのフレッシュでまろやかな香りが特徴で、初めての方でも飲みやすい味わいです。他にも、爽やかな渋みの「ダージリンサマーゴールド」や中国緑茶をベースにした「モルゲンタウ」など、計7種類の紅茶がそろいます。どの紅茶も約3杯分入ったティーポットで提供されるので、友人や家族とゆっくり飲み比べてみるのもおすすめです。

岐阜ではここでしか飲めないというスペシャルティコーヒーにも注目です。グァテマラのアルタルス農園で生産され、CQI（コーヒー品質協会）が「Qグレード」に認定した極上の一杯は、甘く爽やかな酸味とフローラルの香りが心を穏やかにしてくれます。

受け継がれた手作りスイーツ

紅茶やコーヒーと一緒に味わいたいのは、この店自慢の手作りスイーツ。アップルパイやスコーンは、オーストラリア出身の旦那様・トッドさんが一つ一つ丁寧に焼き上げています。イギリス人の祖母から受け継いだ本場のエッセンスを大切にしつつ、無添加にもこだわり、関牛乳や醍醐卵といった岐阜の素材を積極的に使用しているそうです。

「アップルパイ」はジャムを使わず、生のリンゴをたっぷり使用。サクサクとしたパイの食感と、シナモンが利いたシャキシャキのリンゴの食感がバランスよく調和しています。温かいパイと冷たいバニラアイスが重なることで、温度はもとより、食感と味の変化も楽しめます。

「スコーン」は、トッドさんが祖母から譲り受けたレシピを基に、試行錯誤して本場の味を再現したそうです。良質なバターが香るスコーンに、クロテッドクリームといちごジャムを合わせれば、シンプルながらも満足感もしっかり得られます。

驚くほどふわふわで、ボリューム満点の「シフォンケーキ」。なめらかなホイップクリームと、果肉感を残したいちごのプレザーブがよく合います。「プリン」はやや固めの弾力で、濃厚な味わいとほろ苦いカラメルが特徴。昔ながらのプリンが好きな方には、ぜひ味わっていただきたい一品です。

「今後もご紹介したいメニューがまだ多くございますので、少しずつ増やしてまいりたいと存じます」とオーナー。次はキャロットケーキとレモンジンジャーケーキを予定しているそうです！普段とはひと味違ったティータイムを満喫できる『サロンドテプランタン』へ、ぜひ足を運んでみてくださいね♪

『サロンドテプランタン』の基本情報