しみじみおいしい季節の和食が味わえるカフェ『キッチンみかげ』(岐阜市)
「濃厚なラーメンやインスタ映えするランチもいいけれど、今日は体に優しいご飯が食べたい」。そんな時にぜひ訪れたい、和食が味わえるカフェをご紹介します♪
ふらりと立ち寄りたくなる、くつろぎの空間
旧市役所の近くにあるビルの1階。「軽食スワン」のあった場所に10月末『キッチンみかげ』はオープンしました。
「いらっしゃ~い」とはにかむ笑顔で迎えてくれたのは店主のひなこさん(写真手前)と、店を手伝う妹のなつさん。
小ぢんまりとした店内には、2人掛けテーブルが4席と1人掛けが1席。本棚にはさまざまな小説やエッセイなどが並びます。食を題材にした本が多いのですが、その中には店名の由来だという吉本ばななさんの小説「キッチン」も。
「私がこの世でいちばん好きな場所は台所だと思う」という文章から始まる、この物語の主人公“みかげ”と同じく、ひなこさんもキッチンが大好き。「コトコト煮込む鍋を傍に、コーヒーを飲みながら本を読むような、ゆっくりと流れる時間がとても幸せで。好きなだけ料理をして、それを食べてくれる人がいたらうれしいなと思って」。そんな純粋な気持ちで店を始めたそうです。
内装や食器は前の店から引き継いだものも多いそうですが、調理器具にはこだわり、愛着のある志津刃物製作所のものを。それらを自分の使いやすい位置に並べていき、キッチンはすっかりひなこさん好みの場所に。「でも、ごちゃごちゃしてるから、きっと他の人には使いづらいと思いますよ(笑)」。
手間を惜しまず、旬の素材を生かした和食とスイーツ
昼・夜と楽しめる定食は4種類。おにぎりやだし巻き卵、卵かけごはんなど、慣れ親しんだ献立に思わずほっとします。漬物から惣菜まで全て手作りしているそう。「やっぱり和食は、老若男女、元気のある人もない人も食べやすいもの。お腹が空いたらここに行こうって思ってもらえるような店でありたいですね」。
一番人気は「だし巻き卵定食」。醍醐卵を3つも使い、注文を受けてから焼くだし巻きは、大きくてふんわり。「だしがおいしければ料理は絶対おいしくなるんです」と話すひなこさんが、かつお、昆布、煮干しから毎朝とっている、風味豊かなだしがじゅわりと染み出ます。
関市の米「みのにしき」で握るおにぎりもぜひ味わってほしい一品。前日から冷蔵庫で吸水させた米をガス炊きで一気に過熱することで、旨みが増し、粒立ったご飯に炊きあがるそう♪
また、おばんざいや汁物、炊き込みご飯には旬の食材を使っています。この日のおばんざいは、かつお節の風味が香るほくほくのカボチャの煮物でした♪
旬の味覚や地元食材を求め、ローカルスーパーや道の駅を回るのが好きだというひなこさん。この日のスイーツの一つ、「かぼすケーキ」も道の駅で手に入れたかぼすを使った甘酸っぱいケーキ。他にも、栗の渋皮煮を練り込んだアイスやアフォガードなど、どれも素材の味をしっかりと感じられるものばかりです。ランチだけでなくカフェタイムにゆっくりお茶をするのもいいですね♪
「誰でも、ここに来ればおいしいご飯が食べられて、ゆっくりと落ち着くことができる、そんな心の休息ができる場所にしていきたいですね」とひなこさん。
土曜日は午後11時まで営業しており、ドリンクメニューにはお酒もあるので、和食をお供にじっくり飲んだり、友達とおしゃべりしたりするのも楽しそうです。
穏やかな時間を過ごせる『キッチンみかげ』に、ぜひ足を運んでみてくださいね。
『キッチンみかげ』の基本情報
住所 | 岐阜市高岩町30 ハイロッキービル1F |
営業時間 | 11:00~15:00、18:00~21:00(土曜は23:00まで)(LO30分前) |
定休日 | 日・月・火曜 |
TEL | 070-8354-0875 |
@kitchen.mikage1029 |