ドイツデリカテッセン
クリンゲン
ドイツの製法を守るハムとソーセージの専門店 本場ドイツの美味しさを日常に
マジョラムというハーブ入りのソーセージ「チューリンガー」は、ぷつっと噛むと肉汁があふれ出し、ほの甘いハーブの風味が重なる。ハムの「ペッパーモルタデラ」は、豚肉のコクの中に爽やかなグリーンペッパーが顔を出す。長良川の畔にある、ドイツの製法で手作りするハムとソーセージの専門店『クリンゲン』の商品だ。陳列棚には耳慣れないドイツ名のハムやソーセージなど約30種類が並ぶ。
「パリッとした歯ごたえになるよう、天然の羊腸の具合に合わせて捻り方を調整します」。くるくると鮮やかな手つきで約10cmのソーセージを仕上げていく店主の野村吉央さん。自らの手で作った食を客に届けたい、その思いが原動力だ。客との距離が遠いと大手飲食メーカーを退職後、「修業するなら一流じゃないと意味がない」とドイツ食肉マイスターの資格を持つ小島豊さんの店で働く。ドイツのハムやソーセージは1500種類という豊かさが魅力。そのすべてに、肉の配合や生地の練り方、成型方法などが精緻に決められている。「ソーセージは学問だ」とは師匠の言葉。ドイツの食文化の継承を担うマイスターの下での修業は、それは厳しかった。「基本的には見て学ぶのみ」。でも作るのが楽しくて、とほほ笑む野村さん。
店では岐阜県産の新鮮な約10kgの豚肉が届くとまず、脂身、赤身、混合した部分などの部位別に分け、さらにランク付けする。商品の骨格となる工程だ。「配合した肉を粗びきにすればジューシーに、高速で混ぜると滑らかになります」。そうやって100年以上愛されてきたドイツの食を、誠実に丁寧に作り上げることが、代えがたい喜びだ。
4月に構えた店は、本場ドイツの味は元より、数種類入りの手頃なセット商品や店頭での試食などの販売方法も功を奏し、今日も食卓にと客が集うように。「納得の商品が作れる、この店のサイズがいい」。ドイツの伝統を、誇りを持って岐阜の小さな店で守る。
基本情報
住所 | 岐阜市西材木町26 |
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TEL | 058-263-0506 |
営業時間 | 10:30~18:00 |
定休日 | 火曜日、不定休 |
駐車場 | 3台、有料提携駐車場有 |
URL | https://www.klingen-ham.com/ |
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掲載した情報は2016年06月25日時点のものです。