憩いのひとときを過ごせる洋館『茶房 欧亜』(岐阜市)

茶房欧亜の看板
※掲載情報は 2022年5 月19日時点のものです

鵜飼大橋や岐阜グランドホテルから程近くにある『茶房 欧亜(さぼう おうあ)』。雄総堤の桜沿いにある洋館風の建物がずっと気になっていたので取材に行ってきました。

窓越しに美しい借景が広がる洋館風建築

茶房欧亜の外観長良川右岸の閑静な住宅街に佇む『茶房 欧亜』は1999年にオープンしました。新穂高でホテルを営んでいた店主の山田武子さんが、新しい生活を生き生きと楽しめるようにと始めた喫茶店です。建物は旦那さんがいつか住みたいと夢見ていた「イギリスの田舎にあるような家を」と建築家にオーダーして新築されたそう。
茶房欧亜の内観店内はここが日本であることを一瞬忘れてしまうような素敵な空間。山田さんご夫婦が歳月をかけて集めた家具や調度品がセンス良く配されています。建物が道路より1段高い場所にあり、周囲の音がほとんど聞こえないため、いつもよりゆったりと時間が流れているように感じます。

茶房欧亜の内観「窓から見える借景を最大限に生かすために、建物の高さを調整してもらいました。春はここから満開の桜が見えますし、季節の移ろいが楽しめます」と山田さん。今の時季は窓の外に広がる鮮やかな新緑が心を和ませます。椅子やテーブルは、夫婦でよく行っていたという香港で購入されたものだそう。透かし彫りが施された背もたれがエレガントな椅子は、見た目が美しいだけでなく長時間座っても快適です。

茶房欧亜のステンドグラス入口近くのステンドグラスは、なんと150年ほど前にアメリカで制作されたもの。細やかな装飾の美しさが心を穏やかにしてくれます。

茶房欧亜のスタンドライトこちらは1990年代にイタリアから取り寄せたというスタンド。手仕事で絵付けされたガラスからのぞく光が空間のアクセントに。

茶房欧亜のインテリア何気なく置かれた本は岡山県のガラス作家・小谷眞三さんの作品をまとめたもので、こちらも大変興味をそそられました。国や年代、テイストの異なるさまざまなアイテムがセレクトされていながらも統一感があるインテリアは、素晴らしいの一言に尽きます。

アンティーク食器で楽しむ手作りスイーツ

茶房欧亜のケーキセット
ケーキセット/1,000円(税込)

日替わりのケーキとコーヒーや紅茶などのドリンクが選べるケーキセット。アンティークの器と手入れが行き届いた銀食器にも気持ちが高揚します。

茶房欧亜のキャロットケーキこの日はキャロットケーキをオーダー。細かく刻んだにんじんのやさしい甘さとクリームチーズの爽やかな風味が好相性。しっとりとした食感と素朴で奥深い味わいが特徴です。数種類のコーヒーの中から選んだ「ガテマラ」の深いコクと程よい酸味が、キャロットケーキの風味をより豊かに感じさせてくれます。
ケーキはシフォンケーキやりんごのケーキ、ドリンクはコーヒーのほか、ダージリンやアッサムなどの紅茶も選べるため、ケーキとのペアリングを楽しむのも一興です。

茶房欧亜のコーヒーカップこのコーヒーカップはイギリス ウエッジウッド社のミレニアムコレクションモデル。20世紀の代表的な事柄が絵柄になっており、月面着陸やベルリンの壁崩壊、ビートルズのメンバーなどが描かれています。飲み口や持ち手の金彩も美しい仕上がりです。

茶房欧亜のヘレンド ティーカップ珍しい食器を見ているだけでも楽しいですし、山田さんが親切に教えてくれるため、ここに通えば器にも詳しくなれそうです。オリエンタルな雰囲気の絵柄が特徴的なハンガリー ヘレンド社の食器も豊富にあり、来店するたびにいろいろなカップでティータイムを楽しむのもいいですね。

茶房欧亜の店主「モーニングもランチもやっていない喫茶店ですが、最近は若い方がSNSで見つけて来てくださることが多いです。この空間で心安らぐ時間を過ごしていただければ嬉しいですね」と山田さん。
店名の「欧亜」は“ヨーロッパとアジア”の意。山田さんの審美眼で各国から揃えたインテリアや食器に囲まれて、とっておきのティーブレイクを満喫してはいかがでしょうか。

 

茶房 欧亜の基本情報

住所岐阜市雄総町1-18
営業時間10:00~18:00
定休日火曜
TEL058-297-1560

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