なすびや

なすびや

春夏秋冬、ナスがいつでも採れる地域に
朝5時、『なすびや』の畑。艶やかな濃紫のナスが収穫を待っている。畑に立つのは海津市ではナス専業農家の先駆けの一人として就農した父の後を継ぐ、伊藤宗人さんと妻の里美さん。実に熱が入らない日の出前に収穫するのが日課だ。
もともと海津市はビニールハウスを利用した施設野菜生産が盛んな地域。伊藤さんも11~7月に収穫する「冬春ナス」を栽培してきた。そのナスは「収穫体験に来た子どもたちが甘いって喜んでくれて」と頬も緩む自慢の出来栄えだ。平成15年には、温暖な気候を利用して7~10月に採れる「夏秋ナス」の路地栽培を開始。「海津市のナスを知ってもらうためには、品質や安定した出荷量はもちろん、一年中楽しんでもらうことがいいんじゃないかと思ってね」。培ったノウハウを生かした露地栽培法を海津市で広め、「海津ナス部会」においても、春夏秋冬、途切れることない周年出荷を確立した。
冬と春は皮と実が柔らかい「千両」、夏と秋は実と皮がしっかりとした「築陽」の2品種を生産。「どちらもそれぞれに良さがあるんですよ。千両は生に近い食べ方の浅漬けに、築陽は煮物とかにぴったりなのよ」と里美さん。
彼女は漬物や干しナスなど、ナスの食べ方をいろいろ考案してきた。中でも異彩を放つのがナスをゼリーにした「ナ・スランス」。しゃきしゃきとした角切りナスの食感と爽やかなレモン汁の酸味が、まるでフルーツのような味わいだと販売所でも好評。「海津市といえばナスと言ってもらえるように」。夫婦二人三脚で作る伊藤さんのナスが一年中、食卓を賑わす。

基本情報

住所 海津市海津町高須131
TEL 0584-53-1318
URL http://nasubiya.web.fc2.com/
掲載した情報は2016年月06月25日時点のものです。
SNS SHARE
  • twitter
  • facebook
  • LINE
  • HatenaBookmark