加藤画材店

かとうがざいてん
加藤画材店店主

芸術の世界をぐっと身近に感じられる場所
美江寺公園の北西にある『加藤画材店』。大正12年に文具屋として開業し、戦後、画材店へ移行。店主の加藤義明さんが3代目を継いで20余年が過ぎた。
加藤画材店_洋画材・デザイン材料
いかにも画材屋らしい店内。幅狭な通路の両側には、筆や絵の具、ペンなど種々の商品が並ぶ棚。「手に入らないものはないといってもいいほど」の品ぞろえで、画家や美大生はもちろん、趣味で絵を描く人も訪れる。店の2階には額縁がずらり。モールディングと呼ばれるオーダーメイドの額制作も受けている。
加藤さんは大学を卒業後、名古屋で額装を学んだ。材料となる長さ3メートルほどの竿は、質や色、柄がさまざま。客の好みや絵のテイストから作品と調和するものを選ぶ。採寸、切断、留めに至る全ての工程を加藤さんが一人で手掛けている。「何年もやっていると作品を見ればどんな額が合うかが分かる。時には『これがいいの?』なんて注文も来るけど、完成すると『なるほど』と思わされることも。そこがまたおもしろい」。アタッシュケースのように開く額や六角形の額、様々な木を組み合わせた額。自らの経験と画家たちの発想から数多くの額が生まれた。
「額は絵を飾るものだけではないんですよ」と加藤さん。海外では野球ボールやユニフォームなど平面ではないものを飾る立体額装が広まっているとか。「絵画人口が伸び悩み、自ずと額の需要も減った。額の多様性を広く一般の人に伝えるのも私たちの仕事。額をもっとみなさんの生活に定着させたいね」。
加藤画材店_内観
見ているだけでわくわくする色とりどりの画材。大切な宝物を一層特別に感じさせる額装。日常のささやかな幸せを与えてくれる芸術の世界への入り口が、こんなにも身近にあった。

基本情報

住所 岐阜市司町32
TEL 058-262-6579
営業時間 9:30〜19:00
定休日 水曜
駐車場 3台
掲載した情報は2009年3月11日時点のものです。
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